【珍花】熱い唇

花には、美しい花、清楚な花、健気な花、愉快な花、打たれ強い花、極小の花、役に立つ花、毒草、大樹の小さな花、珍しい花など、多分に主観的な見方ではありますが、それぞれに個性があって楽しいものです。


今回は、「珍しい花」をご紹介します。本花については、以前、「かぎけんブログ」でご紹介したことがありますが、珍花として外せないので、この花図鑑でもご紹介いたします。


英名が「ホット・リップス」、日本名に訳して「熱い唇」。学名は「サイコトリア・ペピギアナ(Psychotria poeppigiana)」という中南米の熱帯雨林に自生するアカネ科の低木です。


赤い唇のように見えるものは苞葉で、普段は緑色ですが、開花が近づくと受粉者であるハチドリを惹きつけるために真っ赤になります。赤い苞の間から、唇を開くように、先端が5つに割れた白またはクリーム色の小さな筒状花と萼片が数個ずつ現われます。


日本には世界中から珍しい花が入って来ますが、花だけを持って来ても花粉を媒介する昆虫や鳥がいないと受粉できず子孫が残せません。また、雌雄異株で自家受粉できない花であれば同様に子孫を残せません。


この花は、3月26日に京都府立植物園温室に展示されていたものです。


正式名称:サイコトリア・ペピギアナ
学名:Psychotria poeppigiana
分類名:植物界被子植物門真正双子葉類リンドウ目アカネ科ボチョウジ属
別名:Hot Lips(熱い唇)、Kiss of Jungle、Sore-mouth Bush(口内炎の木)
原産地:メキシコからアルゼンチンの熱帯アメリカ 生活環境:熱帯雨林
生活型:直立性の低木 
単葉 葉縁:全縁 葉序:対生
花序形:集散花序/円錐花序 花色:薄黄 開花期:3月 萼形:短筒 花冠:筒状で先端が5中裂 雄蕊数:5 子房:2 
果実タイプ:液果 果実色:青 果実形:卵円形/球形
受粉者:ハチドリ 用途:観賞用、薬草

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