万147.綺麗にしまっせ 高野箒

コウヤボウキ(高野箒、学名:Pertya scandens)は、キク科コウヤボウキ属の落葉小低木です。本州関東以西〜九州の明るい林に自生します。枝は細く草のように見えますが、木です。樹高は50~100cmで、枝は良く分枝します。秋に白〜薄紅色のリボン状の花を13個前後、上向きに咲かせ、葉は紅葉します。冬に果実が成り種子に長い毛があり風で運ばれる風媒花です。細い枝を多数束ねて手帚に使われました。


名前の由来


和名の由来は、高野山で、この花の枝を摘んで箒を作ったことによります。属名の「Pertya」はスイス人の自然科学者p A.M. Perty氏(1800-1884)に因みます。種小名の「scandens」は「よじ登る」という意味で、細い枝が他の木や金網などに寄りかかって立ち上るように伸びる性質に拠ります。


高野箒の花言葉


「働き者」「清潔」 ...「ほうき(箒)」ですもの。


コウヤボウキは万葉集にも登場


万葉集では「タマバハキ(たまばはき、多麻婆波伎、玉箒)」と言う名前で詠われています。

万葉集 第20巻 4493番歌
作者:大伴家持
原文:始春乃 波都祢乃家布能 多麻婆波伎 手尓等流可良尓 由良久多麻能乎
読み:初春(はつはる)の 初子(はつね)の今日の 玉箒手(たまばはき) 手に取るからに 揺らく玉の緒
意味:新春の 最初の子の日の今日の 玉箒を 手に取ると 玉の緒が揺らいだ

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