家持さんにLove😍万葉集草木74.シャガ

シャガ(著莪、学名:Iris japonica)とは、アヤメ科アヤメ属の常緑多年草です。春に土手等の日陰で白または薄青色の花を咲かせます。他のアヤメ科の植物と比べて背丈が低く、花が小振りで、花色は白と薄青の2色しかありません。
万葉時代に花勝見(はなかつみ)と呼ばれていたのはこの花らしいですが、決定打はなく、アヤメや、花菖蒲、マコモなども候補に挙がっています。
万葉集に花勝見は1首だけ詠まれています。1400年も前の話なので花が定かではありませんが、射干をハナカツミとして話を進めます。


万葉集と花かつみ(シャガか)


万葉集 第4巻 675番歌

作者:中臣郎女(なかとみのいらつめ)
題詞:中臣女郎贈大伴宿祢家持歌(中臣女郎が大伴家持に贈った歌)


原文


娘子部四 咲澤二生流 花勝見 都毛不知 戀裳摺可聞



娘子部四(をみなへし、女郎花) 咲(佐紀)澤(沢)二(に)生流(生ふる) 花勝見(花かつみ、シャガ) 都(かつて、嘗て)毛(も)不知(知らぬ) 戀(恋)裳(も)摺(する)かも(可聞)

オミナエシ 佐紀沢に生ふる 花かつみ(=射干、シャガ) 嘗ても知らぬ 恋もするかも


意味


オミナエシが 咲く沢に生える 花かつみ(射干)のように 嘗て(かって)思いもしなかった 切ない恋をしています。


注記


「をみなえし 咲く」から「佐紀沢」にかかる枕詞。
「はなかつみ」:「かつて」「かつ」を引き出す序詞

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