1月9日の誕生花、『森の奥の舞』、ヒトリシズカ
『森の奥の舞』
🌿1月9日「ヒトリシズカ(一人静)」
花言葉:静謐・隠された美・心のやすらぎ
~Aquaさん(story)、Copilotさん(イラスト、英中翻訳)、編集 瑞穂 @かぎけん~
『森の奥の舞』、「ヒトリシズカ(一人静)」 イラスト by Copilotさん
『森の奥の舞』
深い深い森の中。
風も音も、すべてが静かに眠っているような場所に、
ひとつだけ、白い糸のような花が咲いていました。
それが、ヒトリシズカ。
誰にも見つからなくても、
誰かに褒められなくても、
その花は、まっすぐに立ち、
まるで舞を舞うように、そっと揺れていました。
ある日、森に迷い込んだ旅人が、
その花の前で足を止めました。
「こんな奥に、こんなに美しい花が…」
旅人は思わず、息をのんで見つめました。
ヒトリシズカは、風に揺れながら、
まるでこう語っているようでした。
「静けさの中にこそ、
本当の美しさは宿るのです。」
旅人は、しばらくその場に座り、
何も言わず、ただ森の音と花の気配に耳を澄ませました。
そして立ち上がると、
「また来ます」と小さくつぶやいて、
静かに森をあとにしました。
それからというもの、
旅人は時折、心がざわついたとき、
あの森の奥を思い出すようになりました。
そこには、誰にも見せびらかさない、
ただ“在る”という美しさがあったから。
ヒトリシズカの花言葉は「静謐」「隠された美」「心のやすらぎ」。
それは、喧騒の中で見失いがちな、
“静かに咲く強さ”を教えてくれる花。
1月9日、
心の奥にそっと舞うような静けさを、
この一輪が思い出させてくれますように。🌿🫧
ヒトリシズカ(一人静 )
ヒトリシズカ(一人静 、学名:Chloranthus japonicus )とは、日本、朝鮮、中国原産で、センリョウ科チャラン属の多年草の野草です。
日本では、北海道~九州の山地の林下に自生します。
ヒトリシズカ(C. japonicus )は、ースプリング・エフェメラル(spring ephemeral、はかない春の植物)や、プリバーナル・プラント(prevernal plant、早春の植物)ーと呼ばれる植物の一つで、早春の一時期だけ地上に姿を現し木々に若葉が芽吹くときには地上から姿を消してしまいます。
このスプリング・エフェメラルとは、ギリシア神話に登場する「エフェメロス( ephemeraos」に因みます。
草丈は、20~30cmです。
名前とは裏腹に、地中に短い横走根茎があり多数の茎が伸びるので、林床に白いカーペットのように群生します。
茎頂部に4枚の葉が対生します。葉は楕円形で先端が急に尖ります。
初夏に、1本の穂状花序に白い小花を多数つけます。
花には花弁や萼が無く、雄蕊と雌蕊だけです。白く見えるものは雄蕊です。
名前の由来
属名の「Chloranthus」はラテン語の「 chloros(黄緑)」+「anthos(花)」の複合語で、
種小名の「japonicus 」は「日本の」という意味です。
和名の「一人静」は、源義経の愛妾「静御前」に例えて付けられた花名で、静御前が吉野山(奈良県)に舞う姿に見立てて付けられました。
「二人静」は静御前とその亡霊を例えられた名前です。
いずれにしても、ひっそりした暗い山道で見るとそのようなイメージを受けるのかもしれません。
フタリシズカとヒトリシズカ
同科同属で和名の似た花に、フタリシズカ(二人静、学名:学名:Chloranthus serratus)があります。
ヒトリシズカ(C. japonicus)は草丈20~30cmで、葉は4枚接して輪生状をしており、穂状花序の花穂は1つです。
フタリシズカ(C. serratus )は草丈30 ~ 60cmでフタリシズカの方が背が高くなり葉は2~3段に対生し穂状花序は2本以上と数が多いです。
また、ヒトリシズカが早春に咲くのに対し、フタリシズカは開花期が初夏です。花の感じも似ていません。
万葉集とヒトリシズカ
万葉集では、フタリシズカ(二人静、学名:学名:Chloranthus serratus)とともに、次嶺經(つぎねふ)ではないかとされます。以下に、万葉集で詠われた歌をのせます。
万葉集 第13巻 3314番歌
作者:不詳
題詞:無
登場する草木:次嶺經(つぎねふ)=一人静(ひとりしずか)、または二人静(ふたりしずか)
原文
次嶺經 山背道乎 人都末乃 馬従行尓 己夫之 歩従行者 毎見 哭耳之所泣 曽許思尓 心之痛之 垂乳根乃 母之形見跡 吾持有 真十見鏡尓 蜻領巾 負並持而 馬替吾背
読み
つぎねふ 山背道(やましろぢ)を 人夫(ひとづま)の 馬より行くに 己夫(おのづま)し 徒歩より行けば 見る毎(ごと)に 音(ね)のみし泣かゆ そこ思ふに 心し痛し たらちねの 母が形見と 我が持てる まそみ鏡に 蜻蛉領巾(あきづひれ) 負(お)ひ並(な)め持ちて 馬買へ我が背(せ)
意味
ヒトリシズカが生えているような 山背(京都)への道を ほかの夫は 馬で行くのに わが夫は 歩いていくのを 見るたびに 泣けてくる そう思うと 心が痛い 母の形見に 私が持っている 上等な鏡と 蜻蛉領巾(あきづひれ、肩掛け=ショール)を 持って行き 馬を買いなさい あなた(夫)。
注記)
真十見鏡(まそみ鏡)とは、「真澄の鏡(曇りのない清らかな鏡)」
蜻蛉領巾(あきづひれ)とは、とんぼの羽根のような薄く上質な布で作られた肩巾(ショールのようなもの)
花言葉
「愛にこたえて」、隠された美
一般名:ヒトリシズカ(一人静) 、
学名:Chloranthus japonicus 、
別名:ヨシノシズカ(吉野静)、
分類名:植物界被子植物真正双子葉類センリョウ目センリョウ科チャラン属ヒトリシズカ種 、
生息分布:北海道~九州、生活環境:山地 、
草丈:20~30cm、
葉序:輪生状、葉縁:鋸歯有、
開花期:4月~5月、花序形:穂状花序、花序長:1~3 cm、花長:0.5cm、花色:白、
特徴:茎先に1本だけ穂状花序を出す。
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