スダジイ

Castanopsis sieboldii

万葉集でよまれた草木, 季節-夏

  • スダジイ
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  • スダジイ
  • 花名
    スダジイ
  • 学名
    Castanopsis sieboldii
  • 別名シイ, スタジイ
  • 原産地日本、朝鮮半島
  • 開花場所庭, 公園, 街路、植栽
  • 開花期5月, 6月

スダジイとは

スダジイ(学名:Castanopsis sieboldii)は、ブナ科シイ属の常緑広葉高木です。別名で「シイの木」とも呼ばれ、タブノキと共に、日本の2大常緑広葉樹とされます。巨木で枝や幹が分枝しこんもり茂るので鎮守の森を形成します。成木の幹は黒褐色をしており、樹皮には縦に細かい切れ目が入ります。葉表は緑色で光沢のあり、葉裏は毛が生えているので淡褐色に見えます。初夏に穂状花序を伸ばし、黄色い小花を多数つけます。雄花は新枝の下部に花を咲かせますが重くて垂れ下がります。雌花は新枝の上部に花を咲かせますが目立ちません。虫媒花なので虫を呼ぶため匂いを発しますが、人間には青臭い異臭と感じられます。翌秋に殻斗に包まれた3個の堅果(どんぐり)が成り、生でも食べられます。種小名に”sieboldii”がつくのでシーボルト氏に因む植物です。


万葉集とスダジイ(椎)


万葉集では「椎」と呼ばれます。万葉集で詠われた歌をご紹介します。


万葉集 第2巻 142番歌

題詞:有間皇子自傷結松枝歌
作者:有間皇子


原文


家有者 笥尓盛飯乎 草枕 旅尓之有者 椎之葉尓盛



家(に)有(あれ)者(ば) 笥(け)尓(に)盛(盛る)飯乎(を) 草枕 旅尓(に)之(し)有(あれ)者(ば) 椎之(の)葉尓(に)盛(る)

家にあれば 笥(け)に盛る飯を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る


意味

家にあれば 笥(け)に盛る飯(いひ)を 草枕(くさまくら) 旅にしあれば 椎(しひ)の葉に盛る

家に居れば 食器に盛るご飯を 旅行中なので 椎の葉に盛る。
(そのままですね。)

一般名:スダジイ、学名:Castanopsis sieboldii、分類名:植物界被子植物門双子葉植物綱ブナ目ブナ科シイ属、別名:シイ、イタジイ、ナガジイ、原産地:新潟県以西の日本~朝鮮半島、環境:湿気のある暖地、生活型:常緑広葉高木、樹高:20 m、樹径:1~1.5 m、幹色:黒褐色、 樹皮:縦に細かい切れ目(成木)、葉質:厚く光沢有、葉色:緑(おもて)、淡褐色(うら)、葉形:広楕円形で先端は細く尖る、葉序:互生、葉縁:上半分に鋭い鋸歯があるものと、無いもの(全縁)がある、葉長:5~15 cm、葉幅:3~4 cm、葉柄長:1 cm、雌雄同株、開花期:5月~6月、花序形:穂状花序、小花色:黄、雄花序長:8~12 cm、雄花径:0.3 cm、雄花形:半球形、雄蕊数:12個、雌花序長:6~10 cm、雌花径:1 cm、雌花形:椀状、花柱:3個、結実期:翌年秋、果実形:細長い堅果(どんぐり)、繁殖:虫媒花、寿命:長寿、用途:樹木は公園樹や街路樹、庭木、学校木、神社木、垣根に、樹皮は染料、果実は食用、材は木炭やシイタケの原木(ホダギ)となる。


  • ブナ
  • ブナ
  • シイ
  • スダジイ
  • 花のタイプ
    放射相称花
  • 花序
    穂状花序
  • 花冠
    壺形
  • 葉形
    楕円形
  • 葉縁
    鋸歯状
  • 生活型常緑広葉高木
  • 花の色
  • 葉の色
  • 実の色
  • 高さ2000.0 ~ 2000.0 cm
  • 花径0.2 ~ 0.3 cm

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