イヌタデ
万葉集でよまれた草木, 季節:秋, 哺乳類名
- 花名イヌタデ
- 学名Persicaria longiseta
- 別名アカマンマ, 犬蓼, Smartweed, Creeping Smartweed
- 原産地世界中
- 開花場所野原・畦道
- 開花期4月, 5月, 6月, 7月, 8月, 9月, 10月
- 花言葉「あなたのために役立ちたい」
イヌタデとは
イヌタデ(犬蓼)とは
イヌタデ(犬蓼、学名:Persicaria longiseta)とは、世界中に分布するタデ科イヌタデ属の一年草です。
別名で、Smartweed、Creeping Smartweed、アカマンマ、と呼ばれます。
タデは、タデ科の総称としても使われます。
日本では、北海道〜九州、沖縄の原野や路傍、水辺に自生しています。
草丈は、30 cm程です。
葉は披針形で、葉縁は全縁で有毛、互生して付きます。
4月〜11月に、穂状または頭状花序を伸ばし、花弁の無い赤い5枚の萼片と8本の雄蕊、3本の花柱から構成される花のようなものを咲かせます。
そのため、イヌタデは単花被花(monochlamydeous flower)に分類されます。
花名の由来
和名の「イヌタデ」とは、役に立たない蓼と言う意味です。
別名の「アカマンマ」とは、花や蕾が紫桃色で赤飯のように見えることから呼ばれます。
【タデの仲間】
タデの仲間には、原野や路傍に生える「イヌタデ」や、より大きい「オオイヌタデ(大犬蓼)」、「ヤブタデ(藪蓼)」、
湿地や水辺に生えタデ酢に使われる「ヤナギタデ(柳蓼)」、綺麗な花を咲かせる「サクラタデ(桜蓼)」、「ボントタデ」などがあります。
オオケタデとイヌタデの違い
オオケタデ(大毛蓼)と、イヌタデ(犬蓼、学名:Persicaria longiseta)は似ています。
オオケタデ(大毛蓼)の方が、ヌタデ(犬蓼)より大型で葉幅もあります。
左:オオケタデ(大毛蓼)、右:イヌタデ(犬蓼、学名:Persicaria longiseta)
【単花被花の仲間】
単花被花の仲間には、シュウメイギク(秋明菊、学名:Anemone japonica)やクリ(栗、学名:Castanea crenata〉等があります。
万葉集
タデは万葉集で詠われています。
巻11・2759 題詞:寄物陳思 作者:未詳
【原文】
吾屋戸之 穂蓼古幹 採生之 實成左右二 君乎志将待
【読み】
わ(吾)が屋戸(宿)の 穂蓼古幹(ほたでふるから) 採み(つみ)生(おほ)し 實(実)が(成)るまで(左右)に(二) 君乎志(君をし)将待(待たむ)
【意味】
私の庭の 穂が出た蓼(タデ)の古い茎を 摘んで生かし 実が成るまで あなたをお待ちします。
一般名:イヌタデ(犬蓼)、
学名:Persicaria longiseta、
別名:Smartweed、Creeping Smartweed、アカマンマ、
分類名:植物界被子植物真正双子葉類ナデシコ目タデ科タデ属、
原産地:世界中、分布:北海道〜九州、沖縄の日本、
草丈:30 cm、
葉序:互生、葉形:披針形、葉縁:全縁で有毛、
開花期:4月〜11月、花序形:穂状/頭状、萼片数:5、花弁:無し、花色:赤、雄蕊数:8、花柱:3、
果実型:痩果、果実形:卵形、果実色:赤い萼を被った暗褐色。