花ら110.らんまん 箆の木



NHK朝ドラ「らんまん」花シリーズ【かぎけん花日記】
TV番組は終了しましたが、らんまん植物で残っているものを、引き続き花日記で扱います。イラストは有紀@かぎけんです。

ヘラノキ(箆の木、学名:Tilia kiusiana)は日本固有種でアオイ科シナノキ属の落葉高木です。本州(奈良県、中国地方西部)、四国、九州に自生します。樹高10~15m、幹直径60cmで、幹は直立し整っています。樹皮は灰褐色で縦に裂け鱗片状に剥離します。葉は長さ4~8cm、幅は2~5cmのいびつな卵形で、葉先は尾状に細く尖ります。葉は表側が濃緑色で、裏側は緑色です。葉縁には不規則な細鋸歯があり枝に互生して付きます。


花序中ほどまで総苞葉と合生


雌雄同株。7月に腋生の集散花序に淡黄色の五弁花を10数個下向きに咲かせますが、花序軸の中ほどより下は箆形の総苞葉と合生しています。10月に薄橙色をした果実径0.5cmの小球形で毛が密集した核果を成らせます。中に種子が1個入っています。用途は庭木が主で、稀に器具材、昔は内皮から衣類や縄などを作る繊維を取り出しました。

花名の由来や花言葉は、こちらをご参照ください。


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