万177.クリスマスの木 樅ノ木

モミ(樅、学名:Abies firma)は、日本固有種で、マツ科モミ属の常緑針葉高木です。東北~九州・屋久島に自生します。樹形は円錐形で、樹高15~40 m、幹径は1.5 m程です。葉は線形で葉長は2~3 cmです。雌雄同株です。
春に、前年枝に黄色い尾状(房状)の雄花を咲かせます。雌花は前年枝の上部に緑色の直立した楕円形の花を咲かせます。雄花から花粉が飛散します。花後に大きな円柱形の松ぼっくり(球果)が成り10月に熟します。円錐形の樹形から、樹木はクリスマスツリーやシンボルツリーに用いられ、洋風庭園に植えられます。また、大気汚染や強い日射・西日に弱いことや、材が柔らかく耐久性に乏しため木材は柩や塔婆に使われます。花言葉は「高尚」、「昇進」です。
モミの木は日本ではクリスマスツリーに用いられますが、欧州ではドイツトウヒ(学名:Picea abies)が使われます。


万葉集とモミの木


万葉集3-322番歌
作者:山部宿禰赤人(やまべのすくねのあかひと)
台詞:山部宿祢赤人至伊豫温泉作歌一首 長歌の一部
   伊予の温泉に至りて作る歌一首
登場する気:オミノキ(臣木)=モミ

原文
...伊豫能高嶺乃 射狭庭乃 崗尓立而 歌思 辞(こと)思為師 三湯之上乃 樹村乎見者 臣木毛 生継尓家里 鳴鳥之 音毛不更 遐代尓 神左備将徃 行幸處

読み
...伊予の高嶺(たかね)の 射狭庭(いざにわ)の 岡に立たして 歌思ひ 辞(こと)思ほしし み湯の上の 木群(こむら)を見れば 臣(おみ)の木も 生い継ぎにけり 鳴く鳥の 声も変はらず 遠き代に 神(かむ)さび行かむ 幸し(いでまし)ところ

意味
...伊予(いよ)の高嶺(たかね)の 射狭庭(いざにわ)山に お立ちになって 天皇は昔の歌をお思いになられ 昔のこと偲ばれて その温泉の上の 木立を見ると 臣の木(モミの木)も まだ生えているし 鳴く鳥の 声も変わらずにある 未来永劫 神々しさを増して行くことだろう お出ましになるこの場所は。

花言葉や詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。

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