思う人には思われず😥😫😔万葉集草木115.榎

エノキ(榎、学名:Celtis sinensis)は、日本、朝鮮半島、中国などの東アジア原産で落葉広葉高木です。北海道を除く、本州〜四国、九州、沖縄の山地に分布しています。樹高は15~30 mで、樹皮径は2~2.5m、樹皮色は灰黒褐色です。雌雄同株です。4月~5月に、葉と花の展開が同時ですが、花が小さく目立ちません。花は雄花と両生花ですが、雄花には雄蕊が4本で、花弁は無く、ピンクの萼が4枚あります。両性花には、上部に雌蕊が1本で花柱は先端が2裂し、下部に雄蕊が4本あります。横方向に太い枝を伸ばすので緑陰を作り、樹高が高いため江戸時代は一里塚に使われました。樹皮や葉は民間薬に、木材は建築材や器具材、炭に、若葉や新芽は野菜に使われています。
エノキの漢字「榎」は、元々中国から来た文字ではなく、日本で作られたもので、「木」と「夏」の組み合わせから出来ています。これは、夏に葉が生い茂って木陰を作ることに拠ります。宿木に寄生される木です。万葉集では「え」と言う名前で出ています。


万葉集と榎


万葉集 第16巻 3872番歌


作者:不詳
登場する草木:え、榎(えのき)


原文


吾門之 榎(え)實毛利喫 百千鳥 々々者雖来 君曽不来座



吾(我が)門(かど)之(の) 榎(え)(の)實(実)毛(も)利(り)喫(喰む) 百千鳥  々々(千鳥)者(は)雖来(来れど) 君曽(ぞ)不来座(来まさぬ)

我が門の 榎(えのき)の実もり喰む 百(もも)千鳥 千鳥は来(く)れど 君ぞ来まさぬ


意味


私の家の門の 榎(えのき)の実をモリモリ食べる 群れ鳥たち 鳥は沢山やって来るけれど (肝心の)あなたは来ないわ。

好きでも無い男達は沢山言い寄って来るけど 思う人はさっぱり来ないのよ。どうしよ。

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