春の野宿は寒くない!?万葉集草木56.スミレ

スミレ(学名:Viola mandshurica)は、日本、朝鮮半島、中国原産で、スミレ科スミレ属の多年草の野草の総称です。狭義的には、Viola mandshurica の品種をスミレと呼びます。春に山辺や野原、道端に可憐な小花を咲かせます。
万葉集では先に取り上げた有茎性の「ツボスミレ」とこの無茎性の「スミレ」の2種が詠われています。


万葉集 第8巻 1424番歌


作者:山部宿禰赤人(やまべのすくねあかひと)
題詞:山部宿祢赤人歌、万葉名:須美礼、スミレ


原文


春野尓 須美礼採尓等 来師吾曽 野乎奈都可之美 一夜宿二来


よみ


春(はるの)野(の)尓(に)  須美礼(菫、スミレ)採(摘み)尓(に)等(と) 来師(し)吾(我)曽(ぞ) 野乎(を)奈都可之美(懐かしみ) 一夜宿(寝)二(に)来(ける)

春の野に 菫(スミレ)摘みにと 来し我ぞ 野を懐(なつ)かしみ 一夜(ひとよ)寝にける


意味


春の野に 菫を摘みに来た私だが 野が懐かしくて 一夜野宿してしまった。

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