ヌルデ

Rhus javanica

万葉集で詠まれた草木,紅葉

  • ヌルデ
  • ヌルデ
  • 花名
    ヌルデ
  • 学名
    Rhus javanica
  • 別名フシノキ, カチノキ, ゴバイシ, 白膠木, 五倍子, かづのき, 穀の木, Chinese sumac
  • 原産地日本~朝鮮半島、中国、台湾、インド
  • 開花場所野原・畦道, 低山
  • 開花期8月, 9月
  • 花言葉「信仰」「知的な」「華やか」

ヌルデとは

ヌルデ(白膠木、学名:Rhus javanica)は、日本~朝鮮半島、中国、台湾、インド原産で、ウルシ科ヌルデ属の落葉小高木です。日本では、北海道~沖縄の平地~低山の日当たりのよい丘陵地に自生します。別名で、フシノキ、カチノキ、ゴバイシ(五倍子、中えい)、万葉名ではかづのき(穀の木)、英名ではChinese sumac、Chinese sumac nutgall tree と呼ばれます。樹高は、3~8mです。葉は枝先に互生して広がる長さ30cm程の奇数羽状複葉です。葉色は緑色ですが秋に紅葉します。小葉は直径5-12cmの長楕円形で葉縁に粗い鋸歯があります。奇数羽状複葉の小葉と小葉の間の葉軸に翼があります。葉に寄生したアブラムシ科のヌルデシロアブラムシにより虫瘤が作られます。雌雄異株です。8-9月に葉序から円錐花序を伸ばし、小さな五弁花を沢山付けます。雌株には1つの雌蕊、雄花には5本の雄蕊があります。10-11月に、直径0.4cm程の扁楕円形をした果実を成らせます。用途は、材を細工物に、葉に出来た虫こぶは生薬名「五倍子(ゴバイシ)」の材料となります。五倍子は、止瀉や、止血、止汗、鎮咳、口内の腫れ物や歯痛の緩和作用があります。江戸時代には虫こぶや果実を粉末にして鉄くぎを混ぜて黒い染料を作り既婚女性のお歯黒に使われました。ヌルデは、 ウルシの仲間なので、肌の弱い人はカブレル可能性があるので要注意です。


ヌルデの特徴


ウルシ属のウルシ(漆、学名:Toxicodendron vernicifluum)や、ヤマウルシ(山漆、学名:Toxicodendron trichocarpum)と似ていますが、葉軸に翼があることが特徴です。


万葉集とヌルデ


万葉集 第14巻 3432番歌
作者:不詳
題詞:(右三首相模國歌)
登場する草木名:かづのき(穀の木)=ヌルデ

原文
阿之賀利乃 和乎可鶏夜麻能  頭乃木能 和乎可豆佐祢母 可豆佐可受等母

読み
足柄(あしがり)の わを可鶏山(かけやま)の かづの木の 我をかづさねも 門(かづ)さかずとも

意味
足柄の 私を心に懸ける 穀の木(かづの木=ヌルデ)では 私を数(かづ)に入れなくても 門(かづ)を開けなくともいいよ。

一般名:ヌルデ(白膠木)、学名:Rhus javanica)、別名:フシノキ、カチノキ、ゴバイシ(五倍子、中えい)、万葉名:かづのき(穀の木)、英名:Chinese sumac、原産地:日本~朝鮮半島、中国、台湾、インド、生息分布:北海道~沖縄、生活環境:平地~低山の日当たりのよい丘陵地、生活型:落葉小高木、分類名:植物界被子植物真正双子葉類ムクロジ目ウルシ科ヌルデ属、樹高:3-8m、樹皮色:帯褐灰色、葉色:緑色→赤(秋)、葉形:奇数羽状複葉、葉長さ:30cm、葉序:互生、葉軸:小葉間で翼あり、小葉数:7~13個、小葉径:5-12cm、小葉形:長楕円形、葉縁:粗い鋸歯、雌雄異株、開花期:8-9月、花序形:円錐花序、花序長さ:20〜30cmm花色:黄白色~白、花冠形:五弁花、雌蕊数:1、雄蕊数:5、果実期:10-11月、果実径:0.4cm、果実形:扁楕円形、用途:材を細工物に、虫こぶを薬用や、インクなどの染料に、果実は咳や下痢止めに、注記:かぶれに注意。


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  • 花のタイプ
    放射相称花
  • 花序
    円錐/複総状花序
  • 花冠
    5弁形
  • 葉形
    奇数羽状複葉
  • 葉縁
    鋸歯状
  • 生活型落葉小高
  • 花の色薄黄 白
  • 葉の色赤 緑
  • 実の色
  • 高さ300.0 ~ 800.0 cm
  • 花径0.2 ~ 0.3 cm

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