桜8-お月さん出ておいで🌕🌇🌸万葉集草木96.桜(熊野桜)

クマノザクラ(熊野桜、学名:Cerasus kumanoensis) は日本固有種でバラ科サクラ属の落葉広葉小高木「サクラ」の原種の一つのヤマザクラです。紀伊半島南部(奈良県、三重県、和歌山県)の山の斜面に自生します。以前から存在していた野生の桜ですが、発見されたのは今から100年前と比較的新しいです。

■クマノザクラの特徴
開花時期が2月〜3月が見頃とヤマザクラや染井吉野(ソメイヨシノ)より早い。
葉が小さく細くて薄い。
花は葉より早く咲く。
花色は白~淡紅色で1つの花序に通常2個咲かせる。
花柄は無毛で短い
葉形:卵形、
花径:2.5~3.5cm中輪、咲き方:一重、果実径:0.8~1.0cm、黒紫色で渋みがある。

一般名:クマノザクラ(熊野桜、学名:Cerasus kumanoensis、英名:Kumano cherry、分類名:植物界被子植物真正双子葉植類バラ目バラ科サクラ属、原産地:日本固有種、生息分布:紀伊半島南部(奈良県、三重県、和歌山県)の山の斜面、樹高:8~16m、葉色:緑→赤(秋に紅葉)、葉柄:短く無毛、葉質:小さく細くて薄い、葉形:卵形、葉長さ:cm、葉縁:鋸歯、葉序:互生、花径:2.5~3.5cm、花色:白~淡紅色、花の咲き方:一重咲き平開、花弁数:5枚、萼筒:、開花期:2月〜3月 、特記:11番目の野生の原種、発見されたのは最近で今から100年前。


桜の原種


桜の原種には10種+カンヒザクラ1種(後に野生化)の11種があります。
ヤマザクラ(山桜、学名:Cerasus jamasakura または Prunus jamasakura)
オオシマザクラ(大島桜、学名:Cerasus speciosa または P. lannesiana var. speciosa)エドヒガン(江戸彼岸、学名:Cerasus spachiana、
または Cerasus itosakura、Cerasus itosakura f. ascendens、 P. pendula f.ascendens、P. subhirtella var. ascendens)

マメザクラ(豆桜、学名:Cerasus incisa または Cerasus incisa var. incisa)
チョウジザクラ(丁字桜、学名:Cerasus apetala または Cerasus apetala var. tetsuyae)
オオヤマザクラ (Cerasus sargentii)、カスミザクラ(Cerasus laveilleana, P. verecunda)、タカネザクラ(Cerasus nipponica)、ミヤマザクラ (Cerasus maximowiczii)、クマノザクラ(Cerasus kumanoensis)
カンヒザクラ (Cerasus campanulata)


万葉集とサクラ


桜の原種には、ヤマザクラ、オオシマザクラ、エドヒガン、カンヒザクラ、マメザクラ、チョウジザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、タカネザクラ、ミヤマザクラ、クマノザクラがありますが、ここではまだ花日記に出ていない「クマノザクラ」とします。


万葉集


作者:不詳
題詞:旋頭歌


原文


春日在 三笠乃山尓 月母出奴可母 佐紀山尓 開有櫻之  乃可見


訓読


春日在(なる) 三笠(御笠)乃(の)山尓(に) 月母(も)出奴(でぬ)可母(かも) 佐紀山(さきやま)尓(に) 開有(咲ける)櫻(桜)之(の)  花乃(の)可見(見ゆべく)

春日なる 御笠の山に 月の出でぬかも 佐紀山(さきやま)に 咲ける桜の 花の見ゆべく


意味


春日なる 御笠の山に 月が出ないかなあ。 佐紀山(さきやま)に 咲いている桜の 花がよく見えるように。

詳しくはこちら ... 以下本文に続く

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