山桜
Prunus jamasakura
万葉集, 桜シリーズ9.山桜,ソメイヨシノの親
- 花名山桜
- 学名Prunus jamasakura
- 別名桜, ヤマザクラ, Prunus jamasakura, やまざくら, Cerasus jamasakura
- 原産地日本
- 開花場所低山
- 開花期3月, 4月
山桜とは
赤い若葉と白花が同居
ヤマザクラ(山桜、学名:Cerasus jamasakura または Prunus jamasakura)は、日本原産でバラ科サクラ属の落葉高木「桜」の11種ある原種の一つです。
赤みがかった葉が出てから、花が咲きます。他の桜の品種は、花が咲いてから葉が出ます。
本州、四国、九州の野山に自生します。樹皮と若葉は赤味を帯びています。3月~4月に一重咲きの白花を多数咲かせる早咲きの桜で、春にソメイヨシノ等の園芸品種が咲く前に開花します。別名で「葉桜」とも呼ばれます。
ソメイヨシノ以前の花見の対象
本種からたくさんの園芸品種が作られておりソメイヨシノもその一つです。ソメイヨシノが生まれる以前は本種が花見の対象でした。
桜の原種
桜の原種には10種+カンヒザクラ1種(後に野生化)の11種があります。
ヤマザクラ(山桜、学名:Cerasus jamasakura または Prunus jamasakura)、
オオシマザクラ(大島桜、学名:Cerasus speciosa または P. lannesiana var. speciosa)、エドヒガン(江戸彼岸、学名:Cerasus spachiana、または Cerasus itosakura、Cerasus itosakura f. ascendens、 P. pendula f.ascendens、P. subhirtella var. ascendens)、
マメザクラ(豆桜、学名:Cerasus incisa または Cerasus incisa var. incisa)、
チョウジザクラ(丁字桜、学名:Cerasus apetala または Cerasus apetala var. tetsuyae)、
オオヤマザクラ (Cerasus sargentii)、カスミザクラ(Cerasus laveilleana, P. verecunda)、タカネザクラ(Cerasus nipponica)、ミヤマザクラ (Cerasus maximowiczii)、クマノザクラ(Cerasus kumanoensis) 、
カンヒザクラ (Cerasus campanulata)
万葉集第8巻 1425番歌
ヤマザクラは万葉集でも詠われています。万葉名は「山桜(花)」です。
作者:山部宿禰赤人(やまべのすくねあかひと)、題詞:山部宿祢赤人歌1首
原文
足比奇乃 山櫻花 日並而 如是開有者 甚戀目夜裳
よみ
足比奇(あしひき)乃(の) 山桜花(やまさくらばな) 日(ひ)並(ならべ)而(て) 如是(かく)開(咲き)有(たら)者(ば) 甚(いと)戀(恋)目(め)夜裳(やも)
↓
あしひきの山桜花(やまさくらばな) 日並べて かく咲きたらば いと恋めやも
意味
(あしひきの)山桜が 毎日咲くならば どうして恋するだろうか。いやしない。
一般名:ヤマザクラ(山桜)、学名:Cerasus jamasakura または Prunus jamasakura、分類名:植物界被子植物真正双子葉類バラ目バラ科サクラ属ヤマザクラ種、原産地:日本、生息分布:本州~四国、九州、環境:山野に自生、生活型:落葉高木、樹高:~30m、樹皮色:紫褐色、単葉、葉身:倒卵形、葉縁:鋸歯有、葉柄:赤い、葉色:若葉は赤褐色、花序:散房花序、花弁の色 :白~淡紅色、花径:3〜4cm、開花期:3月~4月上旬、果実形:球形、結実期:5月~6月、果実色:黒柴色、種子形:楕円形、種子径:0.7cm、用途:公園樹、街路樹、建築材、器具材、彫刻、皮細工。