10月1日の誕生花、萩と赤い菊

10月1日の誕生花、ハギ(萩、Lespdeza)と赤いキク(菊、Chrysanthemum morifolium)です。

萩 菊
左:ハギ(萩)、右:赤いキク(菊)


ハギ(萩)とは


ハギ(萩、学名:Lespdeza)とは、日本、朝鮮、中国等の東アジア原産でマメ科ハギ属の落葉低木です。別名で、庭見草(ニワミグサ)、初見草(ハツミグサ)、鹿鳴草(シカナキグサ)、鹿妻草(シカツマグサ)、英名ではBush clover(ブッシュクローバー)と呼ばれます。万葉時代から栽培されており、秋の七草の一つとされます。
草丈は150〜250cmで、基部は木質化して堅く、上部は分枝して垂れ下がります。
葉は三出複葉で互生してつきます。
6月~10月に、枝先からマメ科特有の蝶に似た口唇形の小花を多数咲かせます。花色は赤紫または白色です。


萩の花言葉


「思案」


萩は秋の七草の一つ


萩は、「秋の七草」の1つとして詠われています。 万葉集には、山上憶良が詠んだ 秋の七草  に関する以下の短歌があります。花名を覚えるのに重宝するので掲載します。

「萩の花  尾花 葛花 撫子が花 を皆へし また フジバカマ アサガオが花)」

順に、ハギ(萩) ススキ(薄) クズ(葛) ナデシコ(撫子) オミナエシ(女郎花) フジバカマ(藤袴) アサガオ(今のキキョウ、桔梗) 


万葉集人気一位


ハギは、万葉集でも読まれており、なんと、木の花ベストワンに選ばれています。「ハギ」を詠った歌は141首もあります。
一位は「ハギ」ですが、2位は何の花でしょうか?
興味のある方は、万葉集人気ランキングをご覧ください。


万葉集と萩


万葉集で詠まれた萩の歌から一首をご紹介します。「湯原王(ゆはらのおほきみ)」という、天智天皇の孫で施基(志貴、しき)皇子の子息で、光仁(こうにん)天皇の弟です。湯原王は政治の世界での華々しい経歴は残っていませんが、万葉後期の代表的な歌人の一人と繊細な19種の歌を残しています。
この歌には、「萩」と「鹿」が出てきますが、万葉時代では、「萩」は女性を象徴し、「鹿」は男性を象徴し一緒に歌に詠われることが多いです。


本州鹿
わたしがシカ(鹿)です


万葉集 第8巻 1550番歌


作者:湯原王
題詞:湯原王鳴鹿歌一首

原文
秋芽之 落乃乱尓 呼立而 鳴奈流鹿之 音遥者

読み
秋萩の 散りの乱(まが)ひに 呼びたてて 鳴くなる鹿の 声の遥(はる)けさ

意味
萩の花が 散り乱れているところに 妻を呼びだすのに 鳴いている鹿の 声が遠くから聞こえてくる。


百人一首で歌われる


005 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき … 猿丸大夫
008  わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり … 喜撰法師


ハギの品種


ハギの品種には、以下があります。
ミヤギノハギ(宮城野萩、学名:Lespedeza thunbergii)
シラハギ(白萩、学名:Lespedeza thunbergii subsp. thunbergii form. albiflora)
マルバハギ(丸葉萩、学名:Lespedeza cyrtobotrya)
など、


各種ハギの特徴


ハギ同士はお互いに似ています。特徴は、
マルバハギは花柄が短い
ヤマハギは花柄が長く、枝は殆ど垂れない。
ミヤギノハギは枝垂れる、枝が枝垂れる。


一般名:ハギ(萩)、
学名:Lespdeza(レスペデザ)、
別名:庭見草(ニワミグサ)、初見草(ハツミグサ)、鹿鳴草(シカナキグサ)、鹿妻草(シカツマグサ)、Bush clover(ブッシュクローバー)、
分類名:植物界被子植物門双子葉植物綱マメ目マメ科ハギ属、
原産地:日本、朝鮮、中国などの東アジア、
草丈:150〜250cm、
葉形:出複葉、葉序:互生、
開花期:6月~10月、花色:桃色・赤紫・白、花形:蝶形。

■関連ページ
ハギ(萩、学名:Lespdeza)
キク(菊、Chrysanthemum morifolium)
特集 源氏物語の草木
10月1日の誕生花、萩と赤い菊、かぎけん花図鑑 花日記2025年10月1日(水)
#10月1日の誕生花 #ハギ #キク #かぎけん花図鑑 #STI #株式会社科学技術研究所

  • ハギ
    撮影場所: 六甲高山植物園
  • ハギ
    撮影場所: 皇居二の丸公園
  • ハギ
    撮影場所: 向島百花園
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    撮影場所: イラスト:有紀@かぎけん(千代田区麹町,東京)
  • ハギ
    撮影場所: 向島百花園
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